▼代田のダイダラボッチ(大人形)▼井関代田

歴史の里石岡ロマン紀行


毎年8月16日に井関地区代田では通りの道端に大人形を飾っています。この人形はそれから1年間その集落に災厄がないように、その場所におかれます。近くの他の集落(長者峰、梶和崎、古酒)でも行われています。(2008年8月16日撮影)

人形は藁でつくられていますが、まわりを杉の葉で覆い髭もじゃらな怪物にしたてます。

当日製作した人形を夕方に代田地区の入口近くの道角に据え付けて杉の葉で飾ります。今までの人形は燃やします。

 

<ダイダラボッチ>

巨人ダイダラボッチの伝説は全国各地に残っており、この伝説は「昔、ダイダラボッチという巨人が代田に来て、筑波山と富士山のどちらが重いか考え、二つの山に藤蔓縄を巻いて、天びん棒の両端に引っ掛けた。そして、かつぎあげたとたん縄が切れて、筑波山がドサッと落ちてしまった。このため筑波山の山頂が二つに裂けて、男体と女体の山ができた」という。この時のダイダラボッチの踏ん張った足跡が、片方だけ代田に残っているという。

代田(ダイタ)の地名とこのダイダラボッチの名前が何かかんけいしているかどうかは良くわからないが、天明の大飢饉(江戸時代18世紀後半)の時に村に厄病などが入らないように始められたと伝えられています。代田(しろた)は田に水を張った場所を意味し、日本各地にありますが、ダイタラボッチの人形が作られるのはここだけでしょうか?