▼愛宕神社(岩間)-十三天狗の杜▼ 笠間市岩間岡市根小屋779

歴史の里石岡ロマン紀行


 愛宕山(標高305m)は石岡市の境界の山吾国山-難台山と続く山であり、真家地区の裏山に続く山でもある。近隣では桜の名所として名高い。山の中央から山頂の神社にかけて桜並木が見事である。また上にはスカイロッジなどの施設もあり眺めのすばらしい。愛宕山は昔岩間山と呼ばれていた。

(2009.9.6 撮影)

愛宕神社:日本三大火防神社(火之迦具士命を祀る)の一つ とされ、 徳一大師によって大同元年(806年)に創建されたと 伝えられています。

 
      愛宕神社拝殿

 
 飯綱神社(愛宕神社の裏手に隣接):ここは天狗の修験場所であったという。毎年12月に行われる『悪態まつり』は日本三大奇祭のひとつともいわれ、白装束の天狗に扮した13人が、食べ物を神社の13天狗の祠に奉納するために参道を登ると、これに続く人は互いに悪口を言い合い、お供え物を奪い合うという。お供え物を奪い取った人は、幸せになれると言い伝えられている。手力男命を祀る。

  

六角殿(飯綱神社本殿、昭和57年に修復):飯縄神社の裏に銅製の六角形の堂がこれも六角形の石の台座(亀を表わしており、首や尾などもある)の上に乗っている。頭にはまた銅製の鳳凰の飾りがついています。また、この後ろを13天狗の祠が取り囲むように配置されている。なんとも不思議な感じである。(岩間山に来てここを見ないで帰る人も多いが、是非見ていってもらいたい)

13天狗については江戸時代の学者「平田篤胤」が天狗小僧寅吉の経験をもとに表わした「仙境異聞」に詳しく書かれている。最初5天狗が12人に増え、最後に狢内村(石岡市)長楽寺が加わり13天狗となった。人間の形をしたのはこの長楽寺のみ。他は鳥などが形を変えて天狗となった。そして長楽寺はここの首領となったと。ただ、この祠は正面に大きな祠のまわりに13の祠がある。真ん中は「狐に乗った烏天狗」であり、この神社の祭神であろう。
 
 

天狗小僧寅吉が最初に連れてこられたのは加波山と吾国山の間にある獅子ガ鼻岩という岩が突き出ていることで知られる南台丈という山であったが、いつの間にか岩間山になっていたとされる。この南台丈は岩間山の隣りの石岡との境界にある難台山(553m)と思われるが、位置は加波山-吾国山-難台山-愛宕山(岩間山)である。しかし見る方向(東)からは加波山-吾国山の間にも見える。また「ししヶ鼻」という岩もあり、これが下から見ると天狗の鼻のように見える。難台山には城跡があり、難台山城を築いたのは南朝方の小田五郎藤綱だが、佐竹氏に包囲され、落城。藤綱は城を焼いて自害したという。

悪態祭り(12月)には、天狗の祠に食べ物を祭り、これを悪態をつきながら登ってきた人々が奪い合うというかわった祭りである。 
  

六角殿は亀のかたどった石の上にたっています。

  

龍神社(雨乞いの竜神様を祀る)

  

松尾神社:この右側に松尾芭蕉の句碑が建っています。芭蕉はこの地に来ていないようですが・・・。


 

  

芭蕉の句碑: 夏来ても 只一つ葉の ひとつかな

神社の裏手側の駐車場には見晴らし台設けられ、素晴らしい眺めが楽しめる。