▼三浦杉(吉田八幡神社)(みうらすぎ)▼ 茨城県常陸大宮市小野田

歴史の里ロマン紀行(美和編)>


吉田八幡神社(三浦杉)(常陸大宮市小野田)

 鷲子山上神社の手前、みわ道の駅があり、信号「鷲子」のすぐ近くに吉田八幡神社がある。ここの三浦杉がとてもすごい木である。吉田八幡神社は大同2年(807)創建といわれ、祭神は日本武尊と誉田別尊である。807年というが、八幡神社であり鎌倉時代のも創建であろうか。また近くには大同元(806)年に諏訪大社より分霊されたという諏訪神社もあり、共に古くから信仰のあったようである。

天然記念物三浦杉の由来(現地案内板)

 ここが吉田八幡神社で、社前の石段をはさみ両側に高くそびえる二本の杉 これが「三浦杉」です。樹齢がおよそ800年 樹高58m、枝下29m 周囲10m しかも空洞 屈曲がないみごとな巨木です。この杉の由来は近衛天皇の久寿二年(1155)相模(神奈川県)の住人三浦大介基安が勅命により下野国那須野(栃木県那須町)の悪狐征伐を祈願して社前に杉を植え「われ冥護により よく武運を果し 心願を成就せば この杉 天にそびえよ」と述べ、山岳つらなる那須野ヶ原に向い みごとに悪狐を退治しました。それから半年後、基安は再び小田野にみえ悪狐退治の報告を吉田神社にしたと云うことです。この杉はもと鎌倉杉と呼ばれていましたが、徳川光圀公が御参拝のとき、この杉の偉大なことを賞賛、時の神官高野但馬守に杉の由来をきき「しからば三浦杉と称するがよからん」といわれ、それから三浦杉というようになりました。(昭和6年県の天然記念物に指定 茨城百景)

 千年の遠き昔をしのばれて 空に見上げる二本の杉 大町桂月

平成13年8月より、杉の下を通って石段を登って拝殿にお参りすることが出来なくなっていました。これだけの巨木であり、枝の落下などで参拝者の事故防止のためとのこと。石段の手前に遥拝所が設けてられていました。