▼佐久の大杉(県指定天然記念)石岡市佐久622

歴史の里石岡ロマン紀行


旧八郷町の丸山古墳の裏手(北側)にあたる佐久の鹿島神社に昔から御神木として保存されてきた。目通り8.8m 樹高20m 推定樹齢1300年の巨木である。鹿島神社は室町時代の創建で、その時代にすでに千年近い杉と言われてきました。上部の樹枝も少なくなっていますが、緑の葉をつけていました。見学用に杉の周りに板で廻廊が設置されています。(撮影:2008.年4月5日)

 幹の表面の樹皮はかなり剥げ落ちて、木肌がむき出しです。

県指定天延記念物「佐久の大杉」

指定年月日 昭和16年3月31日

杉は湿潤な日本の風土に適した、日本固有の樹種である。古代より住居、日用品等に活用されてきた。稲作が伝来した際用水の管理等に大きく貢献した。
 当大杉は鹿島神社の神木として地域の人々の厚い信仰をうけ、長年月にわたりかつ稀にみる丁重さで余命を保ってきた。
 経、樹齢等、東日本を代表する巨樹である。数次にわたる落雷、台風等の損傷を受けながら、数本の大枝になお緑の活力を保っている姿は、御神木にふさわしい尊さである。

昭和60年3月 石岡市教育委員会

 

  神社入口付近

「佐久の大スギ樹勢回復治療経過」

ここ鹿島神社境内の御神木である県指定天然記念物「佐久の大スギ」は、推定樹齢1,300年と伝承されているが平成8年頃から特に樹勢の衰退が目だち始め、すでに葉は黄変し着葉量も極端に減少した状態でした。樹木医の調査結果から土壌環境の悪化が指摘され、応急対策として灌水作業がとられ平成9年度から県、町、大杉保存会、樹木医が一丸となり樹勢回復の治療に取り組みました。特に土壌改良作業が主とされたが、大枝落下防止に鋼管支柱等の取り付けや、樹幹の亀裂部分に欠落防止に特殊な樹脂が使用され施工されました。平成12年度をもって樹勢回復の作業が終了しました。現在は着葉量も増加し緑も益々濃くなって来ました。又ここに作られた歩廊は土壌改良作業により発根した多数の細根を保護する為に樹木医の橋本先生の寄付により作られました。この巨木を後世に残す為にも見学者の皆様も歩廊からのみ見学されますようご協力下さい。

平成13年4月「佐久の大杉」保存会」