富田北向観音堂の文化財
北向観音(富田観音)堂は、もと常陸総社宮の地内にあった神宮寺の観音堂として、建てられたといわれている。元禄年間(1688〜1704)、神宮寺が現在地から北方50メートルの富田町地内に移され、さらにその後現在地に移ったことにより、観音堂もこの地に移築されたという。現在では、神宮寺そのものは形をとどめておらず、この観音堂が残るのみであり、堂内には、十一面観世音菩薩像が安置されている。
鰐口(わにぐち) (工芸品) 市指定文化財
この北向観音堂には、「鰐口」が残されている。鰐口とは、社寺の堂の軒下にかけ、前に下がった綱を引いて、祈願のために打ち鳴らす我国独特の鳴器であるが、北向観音堂の鰐口には、現在確認できないが。天仁年間(1108〜1110)の銘があったとも伝えられている。
石岡市教育委員会 石岡市文化財保護審議会
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